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2020/8/23 あの時の小田急線

阿佐ヶ谷へ行くのに久しぶりに電車に乗りました。
多分、去年の夏の初めに中野へ行った時以来だから約1年ぶり?
夕方の小田急線から外を見ると、暮れていく赤い空。
そう言えばちょうどこれくらいの時刻に小田急線に乗ったのはずいぶん昔のことです。

結婚前、夫との待ち合わせは彼の自宅近くの喫茶店で
都内に勤めていた私は仕事の後、下りの小田急線に乗ってその店へ急ぎました。
当時の彼はため息が出るほどの激務で休みもままならず、
時間も移動距離も半端なくあちこちをとびまわっていたから
当然、私が会いたい時に会える訳もなく
誕生日、クリスマス、バレンタインを共に過ごすことも出来ませんでした。
おまけにいつも遅れて来るのが当たり前で待つことばかりだったから
何冊かの文庫本や編みかけのセーターを持参。
喫茶店のマスターは黙ってコーヒーのお代わりを注いでくれました。

焦ったところでどうしようもないのに
1分1秒でも長く一緒にいられるようにと
はやる心で電車の窓から流れる景色を眺めていたっけ。
小田急線は昔とは見違えるほどきれいになって様変わりしたけれど
ふっと、あの時のあの空気を思い出しました。
思わず泣きそうになったけど、泣きませんでした。
だって悲しい思い出じゃない。

追記
記事を読み返して思い出しました。
1度だけ、待ち合わせの時間より早く彼が来ていたことがありました。
「仕事が早く終わったんだよ」
嬉しかったなあ。

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